Japanese
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連載 眼科図譜・175
Clostridium Perfringensによる全眼球炎の1例
A CASE OF PANOPHTHALMITIS DUE TO CLOSTRIDIUM PERFRINGENS
国司 昌煕
1
Masahiro Kunishi
1
1山口大学医学部眼科学教室
1Department of Ophthalmology,Yamaguchi University School of Medicine
pp.605-606
発行日 1972年5月15日
Published Date 1972/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410204779
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〔解説〕
ガス壊疽菌群による全眼球炎はきわめて稀なものである。なかでも最も毒性の強いといわれるClostridium perfringensによる全眼球炎につき,その特異的所見を供覧する。患者は47歳,女子で,鍬で畑をほつていたところ右眼に異物が飛入した。レ線撮影で眼内鉄片異物が認められた。
〔第1図〕:受傷後約20時間後のものである。角膜は浮腫をきたしてその周辺部には輪状膿瘍を形成し,4時の部で1〜2mm内側には穿孔創があり,瞳孔はその方に偏位しているらしい。前房は軽度に混濁し,線維素の析出が認められ,前房の上方および穿孔部に著明なガスの発生が見られる。
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