わたしの意見
眼科の将来
清水 昊幸
1
1東京厚生年金病院
pp.904-905
発行日 1970年6月15日
Published Date 1970/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410204334
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眼科の当面しているこんにちの問題
1年半ほど前,現在の病院に赴任する折に,種々不足の設備備品などを補充するよう院長に交渉したのであるが,眼科になぜそれほど多額の設備投資が必要なのかを理解させるのに,非常に苦労した。
参考までに,私の要求した設備備品の内容をあげてみると,光凝固装置,手術用顕微鏡,フォトスリット,細隙灯顕微鏡(アプラネーション眼圧計,三面鏡・隅角鏡セット,前眼部撮影装置付),電気眼圧計,ERGスコープ,双眼倒像眼底鏡(ファイソン・スコープ),ボンノスコープ,冷凍手術機械,自覚検眼器,メニスカス・レンズ・セット,手持眼底カメラおよびメス・ハサミの類を手術法別にセットにしたもの40組ほどで,総計1500万円前後であつた。オフタルモメーター,レフラクトメーター,眼底カメラ,量的視野計は,既存のものがあつたので,それを使用することにした。さらに欲をいえば,EMGの装置や斜視弱視の訓練用機械器具なども欲しかつたが,とてもそこまで手がまわらなかつたし,また,私自身の考えで,都内では各病院がそれぞれある程度特色を出して専門化すべきだと思つていたので,自分の目差す老人性眼疾患を中心に設備を整えることとし,これらのものは割愛したのであつた。
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