印象記 第73回日本眼科学会(その2)
結膜・ウイルス・水晶体など—5月9日午前 第1会場,他
杉浦 清治
1
1北海道大学
pp.1124-1132
発行日 1969年9月15日
Published Date 1969/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410204150
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総会第1日,快晴,5月の風が頬に快い。会場には早朝から熱心な会員がつめかけている。このあたり一帯の東北大キャンパスは,折しも美しい新緑につつまれ,紛争に明け暮れする大学の多い中で,ここはまた別天地のような静けさである。まず桐沢会長が過去3回行なわれた仙台での日眼総会の歴史を回顧し,今回は清楚で,しかも実のある学会にしたいと学会簡素化についての平素からのお考えを述べられた。そういえば会場内の設営は素顔のままで,仰々しい垂れ幕も飾りらしいものも何一つなく,それがかえつてスマートな感じを与えていた。鹿野理事長の会務報告の後一般講演に移つた。
岡野(群大)の報告はParotinが幼若兎殊に雄の花粉性アレルギー性結膜炎を激しくし血中抗体価をも上昇させることをみたもの。Parotinが,胸腺機能を賦活するためであるという。
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