印象記 第22回日本臨床眼科学会(1)
第一会場 午前/第一会場 午後
三島 済一
1
1東京大学
pp.88-92
発行日 1969年1月15日
Published Date 1969/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410204000
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学会の直前に第一会場での印象を書くようにと申し入れがあつたが,どうしても午前中に一時中座しなければならない用があつたので,別の時間にしてもらえるように頼んでおいた。学会後になつて,聞いたところだけでもよいから書くようにと再度申し込みをうけた。全部聞いていても,なかなか満足に印象記を書くことはむずかしいのに,聞いていないところがあつたのでは,まつたく目的にそわないものしか書けない。第一,聞けなかつた演者の方に失礼でもあるが,編集部で今から別の人に頼むこともできないことであろうし,不満足なものしか書けないのを承知の上で筆をとることにした。なにとぞ,この点読者の方々のご寛容をお願いするものである。
近年しだいに盛大になつた臨床眼科学会は,今年は実に87題の一般講演と特別講演を消化しなければなかつた。三国教授はじめ新潟大学のプログラム委員の方の方針により,午前中は3つの会場に分かれ,午前中最後の特別講演と,演題の集中した主題を中心とする午後のプログラムを全員が大ホールに集まつて聴くことになつた。演題の配分には非常に気をつかわれてあつたため,一つの会場にじつとしていてなかなかおもしろく聞くことができ,他の会場のものを聞くことができないという不満はもちろん零ではないけれど,あまり強くは起こらなかつた。ことに第一会場は眼腫瘍とブドー膜疾患のシンポジウムのようなもので,問題の理解にはなかなか有意義な3時間であつた。
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