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I.緒言
現今,接着剤の進歩はめざましく,日用品からロケットにいたるまで接着剤を使用してないものはない位であるが,これを生体接着剤として縫合の代りに使用する試みは最近やつと始まつたばかりである。医学的応用の遅れている理由は,接着剤を生体に適用する場合,次に述べるようなきびしい条件が要求されるからである。
1.吸着力:固体である生体と液体である接着剤とが強固に引き合う力は主にVan der Waals力であるが,これは距離の−6乗に比例するShort range forceであるから,両者間に余分の水分や脂質が介在せずに直接接触する必要がある。生体においては,つよい圧着や加熱は勿論行なうことはできないゆえ,創傷を接着する場合は,よく水分を拭きとり,止血を完全にしなければならない。それでも粘膜や眼球などでは完全な乾燥状熊は期待されない関係上,多少の水分が存しても接着が妨げられることの少い接着剤が望ましい。それには次の条件も必要である。
Aron Alpha A "Sankyo", a new adhesive paste consisting of alkyl-alpha-cyanoacrylate with a very strong adhesive power, was successfully used to aid the healing of corne-oscleral incision in 34 cases of cataract extr-action with or without suture.
It was demonstrated that the adhesive was also useful in lid plasty, lip mucosa transpl-antation for cicatricial entropion, etc.
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