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I.緒言
麦粒腫の発生要因に就いてはその起炎菌は葡萄状球菌と連鎖状球菌であるがそれに全身的又は局所的な抵抗力の減弱が加わって起るものと思われる。しかし如何なる要因で起るかに就いては麦粒腫がありふれたものであるにも拘らず不明でありこの方面の研究も結論に至つていない。最近大島祐之氏は麦粒腫が頻発する症例は若年者に比較的多く,その原因として起炎菌の残存と全身又は局所の感染に対する抵抗力減弱の両者があげられる。感染に対する抵抗力減弱の全身的原因としては第一に糖尿病があげられる。頻発する麦粒腫の原因とも結果ともつかず眼瞼縁炎や慢性結膜炎を伴なう症例がある。食事上の注意では一般に偏食があれば矯めさせるべきであるが特に頻発する症例の場合には脂肪摂取を減ぜしめた方がよいと述べている。中村康氏は屈折異常も原因としてあげている。須田栄二氏は全身性疾患を有する者,特に結核その他の慢性疾患を有する者に多発する傾向があり又再発する傾向があると述べている。
WackerおよびHueck等に依れば摂取せる食物中にコレステロール量を増加する時動物体内に燐脂質の量を増し,その量比はかなり一定に近くコレステロールと総脂酸との比(コレステロール/総脂酸)を脂質恒数と言つている。
The author investigated 50 cases of patients of Hordeolum about taking of food before the occurrence of Hordeolum and the quantity of Cholesterol in blood serum after the occur-rence of it. The author adopted the method of Toni in the case of measurement of the quan-tity of Cholesterol in the blood serum. And the author got the results as follows.
1) In 50 cases 31 cases have not taken fatty food, but cases have taken fatty food.
2) As for the quantity of Cholesterol in blood serum. 23 cases are normal, 17 cases have decreased and 10 cases have increased.
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