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臨床実験
網膜靜脈トロンボーゼに対するKallikrein (Bayer)の使用径験—網膜血管径の計測による観察
Retinal Vein Thrombosis and its Treatment with Kallikrein (Bayer)
三國 政吉
1
,
荊木 良夫
1
1新潟大学眼科教室
pp.1117-1123
発行日 1954年11月15日
Published Date 1954/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410202032
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老年者で血管硬化が原因で起る網膜静脈トロンボーゼは日常多い疾患であるが,従来本症に対する有効適切な治療法は存しない。試みに現行本邦教科書に就て観ても心身の安静,ヨード剤の投与,高張食塩水の結膜下注射又は止血剤或はビタミンC.P.K.,ルチン剤等の列挙を見るに過ぎない。西洋では抗凝固剤Anticoagulantの効果に就て盛に論ぜられているが賛否両論がある。私共は本症に対しFrey及びKrautによつて発見された循環系ホルモンKallikrein (Bayer)の有効に作用することを経験したので以下にその症例に就て経過を例示し同時に行つた網膜血管径の計測成績に基いて本剤奏効機序に就ても考察してみたいと想う。
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