Japanese
English
臨床実験
Foster-Kennedy氏徴候群より更に初期症状と考えられる一眼単性視神経萎縮他眼四分の一半盲症の徴候群の発現した視神経交叉部附近の腫瘍に就て
On a case of intracranial tumor in the vicinity of optic chiasm showing a characteristic symptom of simple optic atrophy (right eye) associated with quadrant hemianopsia (left eye) which is to be considered as a former stage of Foster-Kennedy's Syndrome.
桑原 安治
1
1慶大
pp.1037-1038
発行日 1954年10月15日
Published Date 1954/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410202010
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脳腫瘍の際に眼に種々の症状が現われるが其等の中欝血乳頭は最も代表的症状の一つであつて大脳腫瘍に於ては60%に小脳腫瘍に於ては80%に発現する。従つて欝血乳頭を見れば直ちに脳腫瘍を連想する程である。然し乍ら眼症状によつて脳腫瘍の位置を決定する事容易ではない。只僅かにFoster-Kennedy氏徴候群は周知の如く視交部附近の腫瘍を示しておる。私は視交部附近の腫瘍の際に一眼単性視神経萎縮他眼に四分の一半盲症の徴候群(以下簡略に単四徴候群と仮称する)を見出し,之れがForter-Kennedy氏徴候群に先駆するものである事を知つた。脳腫瘍は脳内に於ける位置を適確に知り然も早期に知る程予後に好影響を与える事よりFoster-Kennedy氏徴候群よりも初期症状と考えられる単四徴候群を茲に記述する次第である。
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