特集 眼科臨床の進歩Ⅱ
不等像視檢査法と臨床
大塚 任
1
,
保坂 明郞
2
1東京醫科齒科大眼科
2東京醫局
pp.730-740
発行日 1953年11月10日
Published Date 1953/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410201627
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Ⅰ.沿革
不同視では左右網膜上に等しい網膜像が形成されないことは夙にDonders (1864)が認め,前世紀後半に於て多くの眼科醫が,かゝる非相稱を實驗的に證明し,これから起り得べき臨床的關聯を論じた。Cattaneo (1927)は眼の前焦點に矯正レンズを置くことによつて,非正視に於てレンズの存在に由來する像の大きさの相違は等しく出來るとした。しかし不等像視(Aniseikonia,以下「ア」と略記)として理論的並びに臨床的に1つの獨立した體系を確立したのは,Adelbert A-mesである(1932)。以後主として米國のDart-mouth Eye Instituteで後繼者による精密な研究が成され,視機能に廣汎な問題を提供するに至つた。
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