臨床實驗
オーレオマイシン軟膏による學童トラコーマの集團治療成績(第2報)—1.0%及び0.75%軟膏による成績並に各種濃度の比較に就て/オーレオマイシン軟膏による學童トラコーマの集團治療成績(第3報)—西蒲原郡内野小學校に於ける2年目實施成績
田邊 一郞
1
1新潟大學眼科教室
pp.426-441
発行日 1953年8月15日
Published Date 1953/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410201570
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オーレオマイシン(以下オとする)がトラコーマ治療に劃期的の效果をもたらすものであることは,今や周知の事實であつて多くの報告を見るがその多くは0.1〜0.5軟膏(少數は水溶液)として使用したものであつて,更に高濃度による實驗としては1.0%軟膏によるMoutinho, Grilo, Mo-ura氏等(1950)の39例に於ける成績,Diab, Abu-Jaudeh氏等(1952)の10例,三井氏等(昭26)の19例の報告を見るのみである。
余は今回1.0%軟膏及び0.75%軟膏を用い,前者に就ては82例,後者は74例の何れも學童トラコーマに就き實驗することが出來たので,それらの成績を記載し,先に教室より米山,石井,松元,蔡氏等(昭27)の發表した0.5,0.25及び0.1%軟膏による成績と比較検討して見たいと思う。
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