臨床實驗
D.F.P.の眼作用及び眼組織コリンエステラーゼ(in vivo)に及ぼす影響
南 睦男
1
,
濱野 光
1
,
武田 眞
1
1阪大眼科
pp.399-402
発行日 1952年5月15日
Published Date 1952/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410201163
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縮瞳藥は,直接瞳孔括約筋を刺戟するもの(ピロカルピン等)と,組織中のコリンエステラーゼ(ChE)を阻害して虹彩に遊離するアセチールコリン(Ach)の有效量を保持することによつて,間接的に縮瞳させるものとに大別出來る。後者の代表的なものはエゼリンであるが,ChEの研究が進むにつれて,エゼリン同樣又はより強力な縮瞳劑が得られるようになつた。一般にAlkylphosphateと稱する一連の化合物がこれで,戰時中毒ガスの研究過程に合成された。D.F.P.はその一つで,次のような構造を有し,Oを介してAlkyl基と結合したPを"コリン作働性のP"とよばれる1)
CH3CH3CH-O—F-P—O-O—CH-CH3CH3(Di-isopropyl-fluoro-phosphate)
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