臨床實驗
オーレオマイシン及びテラマイシンの局所大量衝撃療法によるTrachomaの短期間療法
筒井 純
1
,
竹田 靜香
2
,
小山 泰太
3
1岡大眼科
2日生病院
3玉三井病院
pp.670-672
発行日 1951年10月15日
Published Date 1951/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410200966
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緒言
オーレオマイシン(以下オ.)及びテラマイシン(以下テ.)がTrachomaに對して有效である事は既に一般の認める所となつたがその治療成績は可なり使用法の適不適に支配される。三井氏等は軟膏及び水溶液の使用法について詳細な實驗的研究を重ねて最適と思われる術式を明らかにした。又最近北村氏はテ.を結膜面に散布して5分間後には結膜組織より形質細胞が消失しその状態が24時間後も存續している事を述べた。この北村氏の現象はTrachomaの短期間療法の可能を示唆するもののようである。更に又淸水氏はオ.の粉末散布を結膜炎に用いて刺戟が強いけれども良好な成績を認めたと報告している。オ.及びテ.の鹽酸鹽をそのまゝ結膜面に作用させる事は或程度の危險を伴い,患者に少なからざる刺戟を與えるであろう事は豫想に難くないが,問題はこの缺點を如何にして除いて行くかという點に存すると思う。我々はこうした點に留意しながら治療實驗を進めて以下述べるが如き成績を得た。
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