外文抄録
A.Rochon-Duvigneaud:Les Yeux et La Vision des Tertebrés pp.719 Massoh, Paris.1943
福田 邦三
1
1文部省學街文献紹介分科審議會
pp.205-206
発行日 1951年3月15日
Published Date 1951/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410200811
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先年出たものであるが今回フランス代表部の斡旋により書店から東京大學え寄贈された多數の書物の内の一である。眼科學の老大家でフランスのアカデミーの會員である著者の多年の研究を織込んだ『脊椎動物の眼と視覺』に關する論説である。人間の眼に就ては150頁をあて,その敘述は要をつくしているが全部の文献を包括しようとしたわけではない。殘餘の部分即ち種々の脊椎動物の眼,殊にその解剖及び組織學に就ては著者の最も力を注いだ所で著者の觀察を詳しく記載するとともに文献を列學して論議し,比較眼科學(Ophthalmologie comparee)の體系をまとめるに成功している。圓口類,軟骨魚類,硬骨魚類,肺魚類,兩棲類,爬虫類,鳥類の種々な屬,種の眼を記載するに計約400頁を費し挿圖計329圖を附している。
哺乳類の眼について記した計131頁の中にはカモノハシ,カンガルー,センザンコウ,ゾウ,サイ,ブタ,カバ,ジユゴン,ウマ,ウシ,ヤギ,ノロ,シヤモア等からイル,カクジラの類,ケッ齒類,食虫類,翼手類,食肉類,鰭脚類;靈長類としてはメガネザル,レムールから類人猿に至るまで種々のものを記載している。
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