眼科醫の知識
北日本公衆衞生会議席上に於ける岩手医大眼科今泉教授のトラコーマ対策についての講演抄録
pp.453
発行日 1950年11月15日
Published Date 1950/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410200705
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トラコーマは環境衛生殊に水に深い関係がある.きれいな水の少ない所又は水の汚い所では「ト」は多くえられる.予防法の中業態者の檢診は意味が少ない.傳染原は多くの場合乳幼兒時代家庭内に於て既に感染しているから両親教育に力を注がねばならぬ.自覚症状がある樣な「ト」は中々治らないから経済的にも大変であるから強制的集團治療法が最もよろしい.今泉教授の行つているのは300〜600の学童を日曜日1日で両眼結膜擦過法を行い術後2週間保健婦等をして10%ホモスルフアミン軟膏を毎日結膜嚢中に入れさせる.一定期間後檢して要手術者には又第2囘手術を行う.第1囘治療で大体70%の治癒者を示している.
(公衆衞生第8卷第3号より抄録)
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