臨床実驗
角膜異物除去後に發生した角膜輪状膿瘍の3例
池田 一三
1
,
松下 和夫
2
,
大草 三郞
2
1大阪市立医大
2大阪市交通局病院
pp.291-294
発行日 1950年7月15日
Published Date 1950/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410200626
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緒言
私共は昨夏何れもある眼科医の許で,角膜異物の診断の下に異物の除去を受け,当日より激しい眼痛を訴え,翌日或いは翌々日早くも完全な角膜輪状膿瘍の症状を呈せる例を経驗した.この事実から私共は眼科医が日常屡々行う角膜異物除去の結果として,重篤なる角膜輪状膿瘍を発生しうることを認め,もし然りとすれば,眼科医たるものは角膜異物除去という簡單なる手技の施行に当つても,消毒その他に万全を期する必要が痛切に感ぜられるので,これらの患者に試みた2-3の新治療法と共に,ここに報告して大方諸賢の御参考に供したいと思う.
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