今月の表紙
卵黄状黄斑ジストロフィ(Best病)
平木 陽子
1
,
後藤 克聡
1
,
稲谷 大
2
1川崎医科大学附属病院感覚器センター眼科
2福井大学
pp.443
発行日 2014年4月15日
Published Date 2014/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410105174
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症例は4歳,女児。保育園で視力不良を指摘され,近医を受診。眼底に卵黄状の病変を認めたため,精査目的で当科紹介受診となった。
初診時視力は右0.7(n. c.),左0.3(n. c.),眼圧は右14.7mmHg,左18.0mmHg,左眼10 Δ内斜視であった。前眼部・中間透光体に異常所見はなかった。眼底写真では両眼とも黄斑部に典型的な卵黄状の円形病変がみられ,光干渉断層計では中心窩網膜下に高反射の隆起性病変と網膜下液を認めた。以上の結果より,卵黄状黄斑ジストロフィ(Best病)と診断した。卵黄状黄斑ジストロフィは,眼底所見から,stage 1前卵黄期およびキャリア期,stage 2卵黄期,stage 3偽蓄膿期,stage 4炒り卵期,stage 5萎縮期,stage 6瘢痕および脈絡膜新生血管期のステージに分類される。本症例は,年齢および眼底所見からstage 2卵黄期と考えられた。
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