特集 オキュラーサーフェス診療アップデート
3.角膜移植の新しい展開
角膜内皮移植
Topics 角膜内皮移植におけるマイクロケラトームの使用
宮井 尊史
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1東京大学大学院医学系研究科外科学専攻感覚・運動機能講座眼科学
pp.220-222
発行日 2012年10月30日
Published Date 2012/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410104462
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はじめに
角膜内皮移植(Descemet's stripping automated endothelial keratoplasty:DSAEK)は,水疱性角膜症に対する全層角膜移植に代わる角膜移植の方法として現在普及しつつある。
入手経路別に,海外のアイバンクによって事前に移植片を加工してもらうprecut角膜を用いる方法と,マイクロケラトームを用いて国内ドナー角膜から移植片を自前で作製する方法に大別できる。国内で自前で作製する場合に比べて,海外のprecut角膜を使う場合は輸入に時間がかかるため状況は異なるが,Terry1)の報告では,precut角膜と術者の作製する移植片とでの手術成績は変わらないとされている。
筆者の施設では主として国内ドナー角膜を用いた移植片を用い,Moria社の人工前房装置およびマイクロケラトーム(回転式)を使って移植片作製を行っている。
本稿では国内ドナー角膜を用いた移植片作製の実際について,手順別にそのポイントを述べる。
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