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連載 公開講座・炎症性眼疾患の診療・32
多巣性脈絡膜炎
Multifocal choroiditis
董 震宇
1
,
齋藤 航
2
,
北市 伸義
3,4
,
石田 晋
1
,
大野 重昭
4
Zhenyu Dong
1
,
Wataru Saito
2
,
Nobuyoshi Kitaichi
3,4
,
Susumu Ishida
1
,
Shigeaki Ohno
4
1北海道大学大学院医学研究科眼科学分野
2北海道大学大学院医学研究科眼循環代謝学講座
3北海道医療大学個体差医療科学センター眼科学系
4北海道大学大学院医学研究科炎症眼科学講座
pp.1830-1834
発行日 2010年11月15日
Published Date 2010/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410103455
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はじめに
多巣性脈絡膜炎(multifocal choroiditis:MFC)は,網脈絡膜に多巣性の滲出斑を生じる原因不明の疾患である。本病の疾患概念はいまだ確立されているとはいえず,汎ぶどう膜炎を伴う症例はMFC with panuveitis1),進行性の網膜下線維化を伴う症例はMFC associated with progressive subretinal fibrosis2)あるいはdiffuse subretinal fibrosis syndrome3)などと呼ばれている。また,点状脈絡膜内層症(punctate inner choroidopathy:PIC)との異同の議論4)やAZOOR(acute zonal occult outer retinopathy)complexの一疾患であるとの報告もある5)。本稿では,現在までのMFCの疾患概念,臨床像を整理してみたい。
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