コラム
セプラフィルム®併用線維柱帯切除術の試み
新井 三樹
1
1新井眼科医院
pp.326-327
発行日 2009年10月30日
Published Date 2009/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410102984
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マイトマイシンC(MMC)併用線維柱帯切除術の術後数日間は漏出,濾過過多による低眼圧や浅前房,逆に濾過不良による高眼圧などに対処するため患者から目が離せない。また術後長期間を経た後,濾過胞の菲薄化や強膜の脆弱化によって,感染の可能性が増したり,同一部の手術が非常に難しくなったりすることがある。このような事態を避けるため,MMCに頼らず,物理的に癒着を防止し流出路を確保して,濾過胞を維持する目的で生体癒着防止剤であるセプラフィルム®(Seprafilm®)の濾過手術への応用を着想し,セプラフィルム®併用線維柱帯切除術を報告した1)。ここではセプラフィルム®併用線維柱帯切除術の方法と,症例は限られるが結果についても述べる。
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