今月の表紙
脳回状脈絡網膜萎縮
永野 幸一
1
,
中澤 満
2
1北里大学
2弘前大学
pp.1253
発行日 2009年8月15日
Published Date 2009/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410102819
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症例は9歳,女児。以前から夜盲を自覚していた。2002年4月12日前医を受診し,網膜色素変性症の疑いで4月19日当院初診となった。視力は右0.02(1.0),左0.03(0.8),眼圧は右22mmHg,左21mmHg,前眼部,中間透光体に明らかな異常所見はなかった。眼底所見では,両眼の網膜周辺部に変性を認め,脳回状脈絡網膜萎縮の診断となった。家族歴はない。Goldmann視野計では求心性の視野狭窄を認め,網膜電図では両眼ともnon-recordable,色覚検査では異常は認めなかった。ビタメジン(25)2錠内服を開始し,3か月後に視力が右(0.8),左(0.7)と軽度低下を認めたが,診察所見には著変はなかった。その後の定期受診では,視力検査,視野検査ともに明らかな進行は認めていない。
撮影にはKowa-RC XV3を使用し,眼底写真の合成にはパノラマ画像合成ソフトウェアKowa VK-AP25Dを使用し,広画角の眼底写真をイメージさせるようにフォトレタッチソフトウェアAdobe®Photoshop CS2を使用して円形にトリミグした。
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