特集 第62回日本臨床眼科学会講演集(2)
専門別研究会報告
黄斑研究会
加地 秀
1
,
石川 浩平
1
,
寺崎 浩子
1
1名古屋大学
pp.580-581
発行日 2009年4月15日
Published Date 2009/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410102684
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2001年からスタートし8年目を迎えた黄斑研究会は,今年は日本臨床眼科学会初日の10月23日に東京国際フォーラム第2会場にて,約300人の参加者のもとで開催された。まず会に先立って,本会の発展に多大なる貢献を果たし,残念ながら2008年に亡くなられた杏林大学・樋田哲夫先生への黙祷が捧げられた。
研究会は今年も,シンポジウムとして昨年に引き続き加齢黄斑変性(AMD)に対する光線力学療法(PDT)と薬物療法について広く討論が行われたが,最初に一般演題として,大路正人先生(滋賀県立医科大学)の座長のもと,2題の口演が行われた。1題目は「日本人の加齢黄斑変性に対する光線力学的療法の長期成績」(萩野哲夫・他,市立札幌病院)のタイトルのもと,日本人に対する光線力学療法の36か月という長期経過の報告であった。これまでに報告されてきた2年までの成績をそのまま維持でき,再発に対し再治療を多く行った症例は悪化していることが示された。2題目では「Idiopathic Macular Telangiectasia―emerging new concept」(古泉英貴,京都府立医科大学)のタイトルのもと,2006年にYannuzziらが報告したidiopathic macular telangiectasiaの分類についてわかりやすく解説が行われ,多くの症例とともにその病態についての考察がなされた。
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