特集 網膜硝子体診療update
Ⅳ.注目の疾患
5.その他
乳頭ピット黄斑症候群
平形 明人
1
1杏林大学医学部眼科学教室
pp.348-353
発行日 2008年10月30日
Published Date 2008/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410102519
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
視神経乳頭の先天異常に網膜剝離を伴うことがある。視神経乳頭ピット(小窩)もその1つであるが,網膜剝離の発生機序は依然として解明されておらず,治療法も確立していない。しかし,光干渉断層計(OCT)によって,この網膜剝離は,網膜分離様変化を合併していることが明らかになり,病像の程度や治療効果も詳細に検討できるようになってきた。もっとも,この病態は,OCTが登場する以前にLincoffら1)がすでに提唱していたのであるが,OCTによってその詳細が解析できるようになったのである。現在,画像検査の進歩によって,その病態の理解が深まり治療法も変化している。
Copyright © 2008, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.