Japanese
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連載 日常みる角膜疾患・55
実質型角膜ジストロフィ
Stromal corneal dystrophies
山田 直之
1
,
近間 泰一郎
1
,
西田 輝夫
1
Naoyuki Yamada
1
,
Tai-ichiro Chikama
1
,
Teruo Nishida
1
1山口大学大学院医学系研究科情報解析医学系学域眼科学分野
pp.1800-1805
発行日 2007年10月15日
Published Date 2007/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410101945
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症例
31歳,男性。2005年6月,近医から両眼の角膜混濁の精査目的で当科を紹介され受診した。主訴は両眼の視力低下であった。初診時視力は右0.1(0.3),左0.08(0.4),両眼角膜実質中層から深層にかけて混濁を,また輪部に脂肪沈着様の変化を認めた(図1)。両眼性で,明らかな炎症所見もないことから,何らかの角膜ジストロフィを疑いTGFBI遺伝子について遺伝学的検討を行ったが,遺伝子変異を認めず確定診断に至らなかった。
この症例は改めて後に,M1S1遺伝子について遺伝学的検討を行いQ118X(ホモ接合体)を認めた。細隙灯顕微鏡所見のみでは確定診断が困難であったが,遺伝子検査により膠様滴状角膜ジストロフィと確定診断した。
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