Japanese
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連載 日常みる角膜疾患・47
グラム陽性菌感染症
Gram positive bacterial infection
川本 晃司
1
,
西田 輝夫
1
Koji Kawamoto
1
,
Teruo Nishida
1
1山口大学大学院医学系研究科情報解析医学系学域眼科学分野
pp.166-168
発行日 2007年2月15日
Published Date 2007/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410101528
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症例
患者:35歳,女性
主訴:右眼眼痛,右眼視力低下
現病歴:特に誘因なく右眼の異物感を自覚した。次第に眼痛を自覚するようになり近医を受診,抗菌点眼薬を処方され様子をみるように指示されたが眼痛は軽快せず,視力低下も自覚するようになったために当科を受診した。
既往歴:アトピー性皮膚炎
初診時所見・治療経過:当科初診時の視力は右0.1(0.3×S-5.50D()cyl-1.50D 110°),左0.5(1.2×S-4.50D),眼圧は右15mmHg,左15mmHgであった。細隙灯顕微鏡検査では右眼結膜は充血しており毛様充血もみられた。また右眼角膜中央部よりやや下方に,境界が明瞭な膿瘍を伴った角膜潰瘍がみられた(図1)。潰瘍周辺部の角膜実質には炎症細胞の浸潤がみられた。右眼前房内には炎症細胞がみられたが蓄膿はなかった。中間透光体,眼底には異常所見はみられなかった。
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