特集 “実践的”抗菌薬の使い方―その本質を理解する
総論:薬剤同士の“同じ部分=類似性”をまとめてその特徴を理解する
【対象微生物でまとめる】
グラム陽性菌用の薬剤
大路 剛
1
1神戸大学医学系研究科微生物感染症学講座感染治療学分野
pp.1154-1158
発行日 2013年7月10日
Published Date 2013/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402106877
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
ポイント
◎グラム陽性球菌(GPC)を原因微生物として考える場合は,①黄色ブドウ球菌をカバーすべきか否か,②その患者背景からMRSAを考慮すべきか否か,を意識する.
◎臨床的にグラム陽性桿菌で特に意識すべきものはListeria monocytogenesとBacillus cereusである.また,黄色ブドウ球菌をカバーする必要がなければ,ペニシリン系,それもβラクタマーゼ阻害薬非配合のもので十分である.
◎日本ではマクロライド系やクリンダマイシンはグラム陽性球菌,特に黄色ブドウ球菌には使用できないと考えたほうがよい(条件付きでは使用可能).
Copyright © 2013, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.