特集 手術のタイミングとポイント
Ⅳ.角膜
屈折矯正手術の手術適応と術式選択
島袋 幹子
1
,
前田 直之
2
1友紘会総合病院眼科
2大阪大学大学院視覚情報制御学寄附講座
pp.244-248
発行日 2006年10月30日
Published Date 2006/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410100999
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
屈折矯正手術は,基本的に健常な角膜に手術を施行する。また屈折矯正手術希望者は,インターネットなどで情報を得てから受診する人も多く,術後の見え方への期待は高い。患者さんが満足できるように,適応と術式選択は慎重にしなければならない。
何のために手術を受けたいのか,眼鏡・コンタクトレンズが嫌だから受けたいとか,あるスポーツをしたいからなど(特に格闘技かどうか),動機を確認する。その他,職業,夜間に車の運転をするのか,普段は眼鏡またはコンタクトレンズを併用しているのか,全身疾患の有無,妊娠をしていないか,向精神病薬の内服をしていないかなど屈折矯正ガイドライン1)に沿った質問をしながら,希望者のキャラクターをつかんでいく。ガイドラインに適した症例で,スクリーニング検査では異常がなければ,手術の利点・欠点を理解していただいたうえで,その方の生活環境や生活習慣を考慮に入れて術式を選択する。
Copyright © 2006, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.