Japanese
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連載 緑内障手術手技・15
ビスコカナロストミー(2)
Viscocanalostomy(2)
黒田 真一郎
1
Shin-ichiro Kuroda
1
1永田眼科
pp.1632-1635
発行日 2004年9月15日
Published Date 2004/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410100714
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シュレム管内粘弾性物質注入
粘弾性物質の種類
原法では,できるだけ粘稠度の高いものを使用したほうがよいとされており,現状で入手可能なものはヒーロンV(R)である。普通のヒーロンでもよいという報告もあるが,原法にしたがうならヒーロンV(R)を使用する。
シリンジの固定
viscocanalostomy針をつけた粘弾性物質のシリンジを針先がシュレム管の走行に一致するように利き手でしっかりと固定する(図1a)。粘弾性物質が硬い場合,かなりの力を要するため,針先が揺れ,シュレム管を破ってしまう心配があるので,十分な固定を確保しなければならない。場合によっては両手でシリンジを固定するようにしてもよい。片手の場合は,反対の手でフラップを持ち上げてシュレム管を確認しながら針を挿入することになるが,上方に引っ張り過ぎるとシュレム管が裂けるため,折り曲げるようにすることがポイントである。両手の場合はフラップに8~9-0バージンシルク糸を通糸し,角膜側へできるだけ力を掛けないように引っ張り,シュレム管を確認するとよい(図1b)(筆者は糸の端に小クレンメを挟み,固定しないで自然の重みで反対方向に引っ張るようにしている)。
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