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連載 眼形成手術手技9
霰粒腫(1)理論編
Chalazion(1)
野田 実香
1
,
小幡 博人
2
Mika Noda
1
,
Hiroto Obata
2
1慶應義塾大学医学部眼科学教室
2自治医科大学眼科学講座
pp.1832-1835
発行日 2005年11月15日
Published Date 2005/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410100240
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診断
霰粒腫は,マイボーム腺の導管が梗塞を起こしたことを契機に生じるマイボーム腺の炎症で,病理学的には非感染性の慢性肉芽腫性炎症である。外分泌物がマイボーム腺内に過剰に貯留している病態に始まり,周囲の軟部組織を破壊して肉芽腫を形成するに至る。
病期分類
霰粒腫は病変の広がりによって3つのタイプに分けられる。これを,①瞼板内に限局している場合(限局型)と,②瞼板前面を破壊し,眼瞼前葉を含む眼瞼全体に炎症が及ぶ場合(びまん型),③瞼板後面を破壊し,結膜よりポリープ状に破裂している場合(瞼結膜ポリープ型)と分類させていただく。HarryとMissonの眼病理の教科書では,①をlocalized lesion,②をdiffuse lesionと呼んでいる。
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