特集 眼科における最新医工学
V.医療支援技術
眼科医療支援システム
林 則昌
1
1(株)ニデック医療事業部医療システムグループ医療システム開発チーム
pp.366-375
発行日 2005年10月30日
Published Date 2005/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410100236
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診療支援システムの登場
眼科診療では眼底画像やスリット画像など大量の画像データが発生し,それらを管理するために画像ファイリングシステムが発達してきた。パソコンが一般に広く普及しメモリ搭載量やハードディスク容量といったハードウェア資源が飛躍的に増えたことにより,近年では眼底画像やスリット画像といった特定の画像データだけでなく,視力値などあらゆるデータを管理するシステムとなった。
一方,カルテなどの電子保存通知1)やグランドデザイン2)の策定を受けて電子カルテ導入が大規模病院を中心に始まったが,それらは全診療科共通のカルテシステムだった。こうしたカルテシステムには利用者が入力項目をある程度自由に作成できるテンプレートが搭載されていたが,入力項目を多量に配置すると起動時間がかかったり異常終了を頻発するなどの問題があり,多種多様な眼科検査の対応は不十分だった。このため画像ファイリングシステムにシェーマ作成,テンプレート,レポートおよび電子カルテ連携といった機能を搭載し,診療支援システム(眼科部門システム)として発展を遂げた(図1)。
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