特集 エコー 診療マニュアル
産科
31.切迫早産
福家 義雄
1
,
沖津 修
1
Yoshio Fuke
1
,
Osamu Okitsu
1
1徳島大学医学部産科婦人科学教室
pp.1430-1431
発行日 1991年12月10日
Published Date 1991/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904996
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絨毛膜下出血後(妊娠24週2日)(図1)
子宮内の全体像を把握するには経腹法が有用であるが,母体腹壁,胎児の影響する場合は経腟法を併用する。本症例は妊娠14週,外出血があり,超音波断層検査にて絨毛膜下出血と診断し,入院加療を行った。入院時エコーフリースペースは内子宮口を覆っていたが,次第に縮小し,超音波像も凝血塊と思われる高輝度エコーに変化している。経腟法にて内子宮口と凝血塊との距離は約2cmであった。低置胎盤,辺縁前置胎盤などの胎盤片も同様のエコーとしてみられる。胎盤中央部からの連続的な観察および経時的な検査が必要である。胎盤側への出血エコーは胎盤後血腫,胎盤早期剥離への注意が必要だが,辺縁静脈洞との区別を要す。
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