特集 初期発生学の進歩と臨床
Pregnancy lossをめぐる諸問題
Post-implantation(着床後)
佐治 文隆
1
Fumitaka Saji
1
1大阪大学医学部産科婦人科学教室
pp.641-644
発行日 1990年8月10日
Published Date 1990/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904862
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Early pregnancy lossの正確な頻度は不明であるが,臨床的に妊娠が確認された症例における自然流産率は約15%と考えられている。しかし自然流産が起こる頻度は理論的にはこの値よりも高いとされており,全妊娠の78%もの高値になるともいわれるが,その大部分は妊娠が確認されず,従って流産と確認されないままに経過していると考えられる1)。本稿では着床後(Post-implantation)に起こるearly pregnancy lossについて,その診断基準や発現頻度を概説する。
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