今月の臨床 多胎妊娠管理—レベルアップのために
多胎妊娠管理の実際
1.膜性診断と初期管理
古賀 剛
1
,
佐藤 昌司
2
,
中野 仁雄
3
1九州大学医学部附属病院産科婦人科
2九州大学医学部附属病院周産母子センター
3九州大学大学院医学研究院生殖病態生理学
pp.712-715
発行日 2002年6月10日
Published Date 2002/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904650
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はじめに
多胎妊娠においては,卵性あるいは膜性の違いによって周産期予後が明らかに異なる.児の形態異常の頻度あるいは周産期死亡率は,一卵性双胎が二卵性双胎に比べてきわめて高いこと1),さらに一絨毛膜性双胎においては,双胎間輸血症候群などの多彩でかつ重篤な胎児異常や産科的合併症が高率に発生すること2)がわかっている.したがって,多胎妊娠の初期管理では,多胎妊娠を確実に診断し,さらに卵性あるいは膜性を正しく診断することが必須である.
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