今月の臨床 不妊治療と多胎妊娠
多胎の膜性診断
市塚 清健
1
,
長谷川 潤一
1
,
松岡 隆
1
,
大槻 克文
1
,
下平 和久
1
,
関沢 明彦
1
,
岡井 崇
1
1昭和大学総合周産期母子医療センター
pp.265-267
発行日 2008年3月10日
Published Date 2008/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101687
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はじめに
多胎妊娠は卵性と膜性で分類されるが,児の予後は,胎児が胎盤を共有しているか否か,互いが個別の羊膜腔内に存在しているか否か,すなわち膜性により大きく異なる.その意味から周産期管理上は卵性診断よりも膜性診断が重要となるため,多胎妊娠の場合は妊娠初期に膜性診断をつける必要がある.三胎以上の多胎妊娠いわゆるスパーツインも双胎妊娠の組み合わせによる膜性診断と本質的に考え方は同じであり,本稿では双胎妊娠の場合の膜性診断と周産期予後の悪い一絨毛膜双胎の問題点について述べる.
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