臨床経験
準広汎子宮全摘出術における自動縫合器を用いた腟断端処理について
大山 則昭
1
,
木村 菜桜子
1
,
吉岡 知巳
1
,
高橋 道
1
,
太田 博孝
1
,
田中 俊誠
1
1秋田大学医学部産科婦人科学教室
pp.1342-1344
発行日 2000年11月10日
Published Date 2000/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904196
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今回,われわれは準広汎子宮全摘出術における腟断端処理に自動縫合器を用いた症例を経験したので報告する.症例は44歳の経産婦で,過多月経を主訴に受診した.諸検査により子宮体癌の術前診断を得て本術式の適応となった.準広汎子宮全摘出術にて子宮を摘出した後,吸収性ステープルを使用する自動縫合器を用いて腟断端部を縫合した.
現在まで,腹式単純子宮全摘出術の腟断端部縫合に自動縫合器を用いた報告が散見される.しかし多くの場合,腹式単純子宮全摘出術においては腟管を露出することが少なく,自動縫合器を用いることは危険である.このことがこの縫合器が腹式単純子宮全摘出術に汎用されてこなかった理由と考えられる.
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