今月の臨床 ハイリスク分娩の管理指針
合併症妊婦の分娩管理
2.易出血性血液疾患の分娩対策
荻島 大貴
1
,
吉田 幸洋
1
,
桑原 慶紀
1
1順天堂大学医学部産婦人科
pp.690-693
発行日 2000年5月10日
Published Date 2000/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904037
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妊娠中や分娩時に問題となってくる易出血性血液疾患には,特発性血小板減少性紫斑病(以下,ITPと略)や,頻度は少ないが先天性凝固因子異常症が挙げられる.ITP合併妊娠では,妊娠中や分娩時の母体血小板数の管理に加え,胎児血小板数の評価によって分娩様式の選択に迫られる.また,先天性血液凝固異常症は,近年,適切な血液凝固因子の補充療法により生存年数が延長し,妊娠・出産も可能になっている.
そこで本稿ではITPに加え,代表的な先天性血液凝固因子異常症であるvon Willebrand病を有する患者が妊娠した場合の管理について述べる.
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