今月の臨床 卵巣がんと闘うために
総論
4.リスクファクター 2)内分泌因子
山川 洋光
1
,
今野 良
1
,
佐藤 信二
1
1東北大学医学部産婦人科
pp.780-781
発行日 1999年6月10日
Published Date 1999/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903676
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卵巣癌の発癌過程や発癌要因の詳細は不明であるが,卵巣癌発癌に関するリスク因子については主に疫学的な調査による検討1)が行われ,①内分泌因子(排卵・性腺刺激ホルモン),②環境因子(異物・手術),③遺伝的因子などが,危険・抑制因子として挙げられている.未妊や排卵誘発,遅い初経,早い閉経,異物である雲母やアスベストは発癌に対して促進的に働き,経口避妊薬,卵管結紮術は抑制的に働くといわれている.本稿では,内分泌因子である「排卵」との関連に焦点を当てて述べる.
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