今月の臨床 サイトカインと産婦人科
妊娠とサイトカイン
3.妊娠維持機構とサイトカイン
神崎 秀陽
1
,
岡田 英孝
1
,
中嶋 達也
1
1関西医科大学産科婦人科
pp.1049-1051
発行日 1998年8月10日
Published Date 1998/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903367
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妊卵着床にむけて増殖・分化する子宮内膜に分布している免疫細胞は,妊娠成立後の脱落膜では著増している.母体は胎児抗原(父系抗原および胎盤絨毛細胞特異抗原)を認識して応答しており,母児接点ではサイトカインを介して免疫細胞と子宮内膜細胞,胎盤絨毛細胞などの間での情報交換や相互機能制御機構が働いている.絨毛細胞の機能維持・促進については胎児発育とサイトカインの項にゆずり,ここでは妊娠成立(着床)あるいは初期流産に関与していると考えられているサイトカインについて概説する.
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