今月の臨床 産科と凝固異常
産科診療と凝固異常
3.ITP合併妊娠
杉本 充弘
1
1日本赤十字社医療センター産婦人科
pp.292-295
発行日 1998年3月10日
Published Date 1998/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903200
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特発性血小板減少性紫斑病(idiopathic throm—bocytopenic purpura,以下,ITP)は,自己抗体が血小板と結合することによって血小板が破壊され,血小板数の減少をきたす自己免疫疾患と考えられている.ITPは生殖年代の女性に好発することから,妊娠に合併する血液疾患のなかで頻度が高い.また,抗血小板抗体は胎盤を通過し,胎児に血小板減少を起こすことから,出血傾向は母体だけでなく,胎児・新生児でも問題となる.
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