今月の臨床 先天異常をどう診るか
新しい検査法
1.染色体分析はどこまで進んだか
古山 順一
1
1兵庫医科大学医学部医学科遺伝学
pp.42-45
発行日 1998年1月10日
Published Date 1998/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903139
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ヒトにおけるはじめての染色体異常の報告は,1959年のLejeuneらによる21trisomy(Downsyndrome)の報告である.1969年にはQバンド法,1970年にはGバンド法が開発され,個々の染色体の識別が可能となり,染色体異常の分析は飛躍的に進歩した.本邦でも1973年から染色体検査が健康保険の適用となり,染色体分析が研究レベルから検査センターでの検査へ移行した.爾来,染色体異常の発見から38年を経過した今日,ビオチンなどの化学物質でクローン化DNAプローブをハプテン化し染色体DNAまたは細胞核DNAとハイブリダイズして,雑種形成部を蛍光顕微鏡下で検出するfluorescence in situ hybridization(FISH)法が一般化され,染色体分析は第2の黄金期に入った感がある.
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