今月の臨床 子宮筋腫—最新情報
治療法の選択
2.GnRH agonist
堂地 勉
1
1鹿児島大学医学部産婦人科
pp.1294-1296
発行日 1997年12月10日
Published Date 1997/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903112
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子宮筋腫の成因は必ずしも明確ではないが,エストロゲン依存性の疾患であり,主として性成熟婦人にみられ,閉経後に多くが縮小する.このことが抗エストロゲン剤のホルモン療法による子宮筋腫治療の出発点になっている.ホルモン療法としては,アンドロゲン製剤やプロゲスチン製剤がかつて試みられたことはあるが,その臨床効果は満足できるものではなかった.その後,子宮内膜症治療薬のダナゾール1)やゲステリノン2)が子宮筋腫に応用され,臨床効果を有することが示された.最近では,gonadotropin releasing hormoneagonist(GnRH)が強い抗エストロゲン作用を有することから,子宮筋腫に試みられるようになっている.
ここでは子宮筋腫に対するGnRH agonist療法について筆者らの考えを述べる.
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