症例
妊娠28週以前にpreterm PROMを起こしたが子宮収縮抑制剤投与と強力な抗生剤投与により長期間(3週間以上)胎内維持しえた3例
稲垣 昇
1
,
豊島 究
1
,
藤井 義広
2
,
金田 佳史
1
,
伊藤 仁彦
1
,
西野 るり子
1
,
吉村 泰典
2
,
北井 啓勝
1
1社会保険埼玉中央病院産婦人科
2慶應義塾大学医学部産婦人科
pp.1231-1235
発行日 1997年11月10日
Published Date 1997/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903097
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preterm PROMに対する抗生剤および子宮収縮抑制剤投与は有効性に疑問が指摘されているが,今回,筆者らは妊娠28週以前に前期破水を起こした症例を3例経験し,いずれも子宮収縮抑制剤と強力な抗生剤の投与により3週間以上胎児を母体内維持し得た.母体血中CRPおよび腟内細菌を詳細に検査した結果を検討したところ,pretermPROMに対して強力な抗生剤投与を行うことは妊娠を維持するうえで非常に効果があると考えられた.強力な抗生剤投与によって母体や胎児に副作用が起こる可能性は否定できないが,28週以前で早産を起こした場合の予後の悪さを考えれば積極的に加療することは有意義であると考えられた.
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