Modern Therapy Modern Therapyの反省
子宮収縮・抑制剤投与の功罪
菊池 三郎
1
Saburo Kikuchi
1
1日本医科大学産婦人科学教室
pp.866-868
発行日 1981年12月10日
Published Date 1981/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206527
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Ⅰ.子宮収縮剤の功罪
1.適応と要約の厳守によって生かす「功」に ついて
子宮収縮剤は正に両刃の剣というべきで,その陣痛増強作用による遷延分娩の防止によりfetal distressを予防でき,また計画分娩が可能となる反面,過強陣痛による母体や児の死亡という事態も起こり得るわけである。その功を功としてとどまらせるためには,収縮剤使用に際しては,その適応と要約を厳守し,使用中には,分娩監視装置による管理が不可欠な条件となる。
現在の時点では,その得られる陣痛が生理的であり,かつ調節性が優秀であることから,oxytocinのdripが理想的なものである。しかし必ずしも速効性は必要でない場合には,PGの経口投与も簡便で良い方法であるが,test laborに際してはPGの使用は,たとえばdripであっても使用すべきでない。
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