今月の臨床 産科における検査法—有用性と再評価
妊娠末期
1.骨盤計測はどこまで有用か
有賀 敏
1
1聖母会天使病院産婦人科
pp.852-855
発行日 1997年8月10日
Published Date 1997/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903003
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骨盤計測にはX線撮影とそれ以外の方法1)があるが,後者は客観性に乏しく,現在行っている施設は少ないと思われるので,X線撮影による骨盤計測について述べる.骨盤計測は経腟分娩を前提として行われるわけであり,CPD(児頭骨盤不均衡)確認以外の予定帝王切開(帝切)の症例にはおのずから不要である.しかし,分娩様式に対する考え方は医師により異なり,また施設間における条件の違い,社会環境の変化は,骨盤計測の頻度に大きな差を生じる.ここでは,多人数の医師が多数の分娩を扱う施設での状況を,1983年と最近の3年間について検討し,骨盤計測の有用性について評価を加える.
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