対談 臨床検査法シリーズ・3
「X線骨盤計測法について」(1)
尾島 信夫
1,3
,
柳田 洋一郎
2
1聖母病院産婦人科
2慶応大学医学部産婦人科
3慶応大学
pp.448-452
発行日 1965年6月10日
Published Date 1965/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203282
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(ききて)=産婦人科のレ線検査法の主なものとしては,不妊症の子宮卵管造影法と狭骨盤例の骨盤計測だと,思いますが,骨盤の方はまだ色々問題があるし,実地医家には割合親しみにくい検査法ではないかと思います。もちろん本邦ではMartius法やGuthman法はかなり前から用いられていますし,児頭の影像と入口像を直接比較する鈴村教授の方式,小林教授のMartius法の改良,出口に関する小川教授の方式など新しい研究もあります。私達の教室では柳田君がJohns Hopkins大学留学中にX-ray pelvimetry lab.の主任であるDr. Delfsのところでやつて来た Hodges-Thomsの立体撮影による方法を,貴君が帰朝以来続けているわけで,私もここ数年来,その計測値にもとついて判断しているので,確実な方法の一つとして柳田君からやさしく実地医家に説明してもらおうと考えたわけです。まず Hodges-Thoms方式の原理を述べて下さい。
(こたえ)=現在慶応で行なっている方法は,教育的効果から考えれば,もつとも低廉で其の上分娩のメカニズムに対する理解を深めるのによい方法だと思います。ただしステレオ(立体)にするために左右方向に2枚のフイルムを必要とし,側方撮影(グッドマン或はトムス)と共に計3枚のフイルムを必要とするのが欠点です。
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