今月の臨床 不妊治療—ここが聞きたい
免疫性不妊
3.不育症に免疫療法はなぜ効くか,またその効果は?
牧野 恒久
1
1東海大学医学部産婦人科
pp.1444-1445
発行日 1996年11月10日
Published Date 1996/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409902741
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不育症は自然流産,早産・正期産による胎児死亡,ならびに出生後1週間以内の新生児死亡を反復する症例と定義される.不育症の大部分は自然流産を反復する習慣流産で,その原因は多岐にわたる.一方,習慣流産の治療はおのおのの原因に対応した方法がとられるが,そのなかに母児間の免疫失調が流産原因とみられる群に対して,夫アロリンパ球の妻側への接種,いわゆる免疫療法が注目されて久しい1,2).しかしながら,その作用機序と臨床成績については諸家の間で必ずしも一致をみていない.
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