今月の臨床 妊婦の糖尿病マネジメント
IDMと新生児適応不全
2.呼吸障害
川本 豊
1
1大阪府立母子保健総合医療センター
pp.186-187
発行日 1996年2月10日
Published Date 1996/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409902422
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インスリン治療以来,糖尿病合併妊娠の予後は著しく改善したが,依然として周産期管理の不十分な糖尿病妊婦より出生した児(以下,IDM)に,先天奇形,子宮内発育遅延や巨大児,呼吸窮迫症候群,多血症などを中心とした呼吸障害などの合併症を認め,新生児管理を要している.最近,母体の糖尿病は児の周産期に限った罹病以外に,将来のIQの面でも児に永続する不利益をもたらす可能性が報告され,重要な問題と考えられる.今回,IDMの合併症として認められる呼吸障害の病態について文献的に概説する.
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