今月の臨床 妊婦の糖尿病マネジメント
IDMと新生児適応不全
1.けいれん
常石 秀市
1
,
中村 肇
1
1神戸大学医学部小児科
pp.182-184
発行日 1996年2月10日
Published Date 1996/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409902421
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糖尿病母体から出生した新生児(infant of dia—betic mother, IDM)は,生後さまざまな胎外適応不全を呈する頻度が高く,周産期管理が重要である.近年糖尿病母体の産科管理が向上し,IDMの合併症が減少したと言われている.
神戸大学周産母子センター設立後の11年間に出生した68例のIDMを前後期に分けて比較検討したところ(表),不当重量児,呼吸窮迫症候群,低血糖症,低カルシウム血症,頭蓋内出血などの発生頻度は減少傾向であるが,不当軽量児(SFD),新生児仮死,多血症,高ビリルビン血症,先天奇形は改善されてはいない.これらの原因としては,妊娠糖尿病母体からの児が高率を占めており,その早期診断管理が望まれるところである.
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