今月の臨床 初期治療60分—産科救急
血栓・塞栓
12.肺血栓・肺塞栓症
北川 道弘
1
1東京慈恵会医科大学産婦人科
pp.1384-1385
発行日 1995年10月10日
Published Date 1995/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409902299
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肺血栓・肺塞栓症は静脈血栓に起因する疾患で,緊急性がきわめて高く,血栓・塞栓が広範囲に及ぶ重症型では突然死を起こす.一般的には外科手術(とくに骨盤内子術)後の発症率が高く,また産科救急では産褥期に下肢深部静脈血栓が肺で塞栓を形成する場合や帝王切開後の発症率が高いため産婦人科医はつねにこの疾患を念頭に入れておく必要がある.
本症の確定診断はけっして容易ではないが,誤ると病状の進行ははやく,早急な対処が必要な疾患である.
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