症例
成人型および若年型卵巣顆粒膜細胞腫の2例
伊藤 高太郎
1
,
牧田 和也
1
,
金田 佳史
1
,
高松 潔
1
,
宇田川 康博
1
,
木口 一成
1
,
倉持 茂
2
1慶應義塾大学医学部産婦人科
2慶應義塾大学病院中央臨床検査部病理
pp.1531-1534
発行日 1994年12月10日
Published Date 1994/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409902003
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今回,特徴的な捺印細胞像・組織像を示す成人型および若年型の2例の卵巣顆粒膜細胞腫を経験したので,各々の形態学的特徴に加え,治療法の選択についても若干の文献的考察を加えて報告する.
成人型の症例は67歳の女性で,反復する閉経後出血を主訴に来院,画像診断(超音波断層法およびCTスキャン)上,左卵巣の腫大と子宮内膜肥厚像を呈していたためホルモン産生性卵巣腫瘍を疑い,腹式単純子宮全摘兼両付属器切除術を施行し,顆粒膜細胞腫の病理診断を得た.術中採取した腹水細胞診にて腫瘍細胞を認めたため,現在,化学療法を施行中である.
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