今月の臨床 多胎—いま何が問題か
予防
6.体外受精での胚移植数は3個までか?
森 崇英
1
,
神崎 秀陽
1
,
後藤 康夫
1
1京都大学医学部婦人科産科
pp.1458-1459
発行日 1994年12月10日
Published Date 1994/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901979
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体外受精における多胎妊娠の現況
体外受精治療の大きな問題点として高い多胎妊娠率がある.昨年報告された最新の世界統計でも,1991年の体外受精による多胎発生率は25.5%にものぼる.同時期の本邦集計でも20.8%が多胎妊娠であり,その大多数は双胎であるが三(品)胎以上も3.9%(三胎:3.3%,四胎以上:0.6%)となっていた(表1).また出生児1,700人中の32.2%は2,500g未満であった(表2).
すなわち,体外受精妊娠の1/4は多胎妊娠であり,主としてこのために出生児の1/3が低出生体重児になっているという憂慮すべき現況がある.
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